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美しくて残酷な世界

第3章 嫉妬

「加純。」

急に呼び捨てにされて、ビクッとした。

「俺、加純が俺の事を好きになるので、何もしないから。」

「うん。」

「だから、安心して俺の側に、いて下さい。」

「分かった。」

私は修也君の隣に座った。

顔が近い。修也君の香りがする。

何もかもが初めて。

「修也君。」

「なに?」

「さっき、私が修也君を好きになるまでって言ってたけど。」

「うん。言った。」

「私、結構修也君の事、気に入っているよ。」

すると修也君が、私の頭をナデナデしてくれた。

その時の顔は、優しい笑顔で、私は心が癒された。

「加純。」

私の名前を呼ぶと、修也君は真剣な表情になった。

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