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美しくて残酷な世界

第3章 嫉妬

「加純の事、抱きしめもいい?」

「いいよ。」

返事をすると、修也君は私をそっと、抱きしめてくれた。

「加純、可愛い。」

「ありがとう。」

私このまま、修也君の胸の中にいていいよね。


その時だった。

「ただいま。」

拓人さんの声がした。

慌てて離れる修也君。

「友達が来てるのか?」

拓人さんは、立ち上がっている修也君を見て、固まっていた。

「洞口修也です。お邪魔しています。」

修也君が頭を下げる。

「……加純の父です。加純がお世話になっています。」

「いえ。」

拓人さんは上着を脱いで、カーペットの上に座った。

それに合わせて、修也君もカーペットの上に座る。

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