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美しくて残酷な世界

第3章 嫉妬

「この前、加純からちらっと聞いたけれど、君が加純の彼氏なのかな。」

「はい。お付き合いさせて頂いています。」

すごい、修也君。

拓人さん相手に、物怖じしないなんて。

普通、彼女の父親に会うって、緊張するでしょ。

「これからも、加純の事宜しくね。」

「はい。宜しくお願いします。」

すると修也君は、時計をちらっと見た。

「加純ちゃん。俺、もう帰るね。」

「うん。」

私は玄関まで、修也君を送った。

「今日は、ありがとうね。」

「ん?」

「ちゃんと、挨拶してくれて。」

靴を履いた修也君は、ニコニコしてる。

「当然。俺、加純の家族と仲良くなりたいし。」

修也君、本当にいい人だよ。

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