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美しくて残酷な世界

第3章 嫉妬

「大体私、まだ高校生だよ。結婚する訳じゃないし。」

「そりゃあ、そうだけど。彼氏ができれば、そっちを優先するだろう?」

「じゃあ、たっくんは私よりも亜里沙さんを、優先するの?」

おかげでせっかくのじゃがいもは、いびつだらけ。

美味しそうに見えない。

「俺は、加純の父親だよ。亜里沙よりも、加純を優先するよ。」

それを聞いて、私はなんて子供なんだろうって、思った。

そんな事、拓人さんだったら、当たり前に言うって事、知ってたのに。

でも、今日は違った。

「たっくんは、私を修也君に取られてもいいんだ。」

「何だ、それ。」

「だって、修也君を認めるって事は、そういう事でしょ。」

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