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美しくて残酷な世界

第3章 嫉妬

すると拓人さんは、私から包丁を奪った。

「じゃあ、修也君との仲を認めなくても、いいのか?」

「たっくん?」

「あんな急に出てきた奴に、大事に育てた加純を、取られてたまるかって、思ったよ。」

なぜだろう。

なんでこんなに、嬉しいんだろう。

胸がドキドキする。

「でも、ずっと俺達、一緒にいる訳にはいかないだろ?」

「ずっと一緒にいるよ。」

思わず言ってしまった。

「ずっとたっくんと、一緒にいる。」

「加純……」

私は思い切って、拓人さんにしがみついた。

「たっくんは?私の事、どう思ってるの?」

「どうって……」

「私、たっくんの事、」

「ストップ!」

拓人さんは、私を自分から放した。

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