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美しくて残酷な世界

第4章 騒然

「私、あなたの事、たっくんの彼女だからって、甘く見ていたけれど。」

「何よ。」

「今、殺してやりたい程に、あなたが憎いわ。」

私はわざと、点滴のスタンドを、亜里沙さんにぶつけてやった。

「きゃああ!」

ガシャン!とスタンドが倒れる。

「何するのよ!」

「この悪魔!たっくんから、いなくなれ!」

慌てて看護師が、病室に来た。

「どうしたんですか?二人共、落ち着いて。」

「すみません。」

謝ったのは、亜里沙さんの方だった。

「点滴のスタンドを倒すなんて、気を付けて下さい。」

「はい。すみません。」

亜里沙さんは、優しい笑顔で、看護師に謝っている。

「偽善者。」

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