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美しくて残酷な世界

第4章 騒然

そんな事言われてもいないけれど、この場を収めるには、これしかないじゃん。

「今回だけは許してやる。だがまた加純に何かあったら、亜里沙、おまえとは別れるからな。」

「なんですって?」

亜里沙さんはベッドの柵を叩いた。

「私よりも、この女を大事だって言うの!?」

「この女って……加純はまだ高校生だぞ?」

「知らないの?高校生だって、女は女よ!それに、この女はね。」

何を言いだすのかと思った。

「亜里沙さん!」

「あなたの事、一人の男性として、好きなのよ。」

亜里沙さんの勝ち誇った顔が見えた。

「えっ?」

当然、困惑する拓人さん。

「やっぱり困るわよね。今まで大事に大事に育ててきたのに、急に好きとか言われてもね。」

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