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美しくて残酷な世界

第5章 誰にも言えない

「そんなの分かんないよ!気づいたら好きになってたんだもん。」

怒っても仕方ないのに。

我が侭な私だ。

しばらくして、車は家の駐車場に入った。

どちらからともなく、車を降りて、二人で家の中に入った。

「シャワー浴びてくる。」

家の中に入った途端に、拓人さんは脱衣所に行った。

私もそのまま、自分の部屋に入った。

そして、疲れたように、ベッドに横になった。


ー 拓人さんの事が好き -


もう言ってしまった。

これからの事、どうしよう。

もう顔も合わせらんない。

娘の顔して、ずっと好きだったなんて、気持ち悪いよ。

また、涙が出てきた。

私、昨日の夜からずっと、泣いている。

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