
エッチな女子高生は年上がお好き
第4章 お近づきの印に
ライブを楽しむためにも、私は彼のことを一旦忘れることにした。携帯でTwitterを見ながら、会場で流れている音楽を聴く。
でも、頭をチラチラと花木さんがよぎる。
開演前に出会って、一緒にライブを楽しんで、一緒に帰る。そんな妄想をしていた自分が恥ずかしい。馬鹿馬鹿しい。
あまり体も動かせず、後ろはないけど、無理に首を動かしてみると、会場の1番後ろ、少し高くなったところに花木さんが見えた気がした。
人は見たいものを作り上げるだろうし、きっと見間違いで、実際に振り返ったのは一瞬だし、余計に心が乱されただけになった。
下を向いて、黒い床をじっと見つめたまま、ドキドキする心臓をただ感じている。
