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戦場のミハイル

第2章 市街戦での孤立、息をひそめて生還せよ!


アナスタシアが目を開ける


いつのまにか眠っていたらしい


ふと見上げるとミハイルは既に目覚めていて機器のモニターを凝視している


どうやら監視を続けていてくれたらしい


アナスタシアはまだ覚醒しきれず、ぼぉっとした頭の中で〈ああ、やっぱり人肌って暖かいんだな〉と感じていた


「……おはよう、ナスチャ!よく眠れた?」


「うん……、ごめんミーシャ、監視代わる」


「大丈夫、まだゆっくりしてて!敵の動きが出たんだ!振動ソナーがここから離れていく3つのシグナルをキャッチしたんだ!どうやら敵は諦めてくれたらしい、もう少し様子をみてからボクらも動こう」


振動ソナーは戦車部隊の位置を補足するのに便利だ、敵機と僚機では振動が異なるので見分けやすい

ただし、歩兵が散開しているという罠かもしれない


モニターには暗視カメラと同時に通常の景色も映っており、ようやく夜が明けつつあるようだ


明るくなってから敵は行動開始したようだ


冬の朝を迎えつつある


アナスタシアは自分たちが裸で抱き合っていることを意識して顔を赤らめてしまう


夜は人を変えてしまう


夜はあんなにもズケズケと大胆に言い放っていたのに、いまは気恥ずかしさでいっぱいだ


すぐにでも服をまといたいところだが、一方ではこのまま抱き合っていたいとも思えてくる


男と抱き合うってこういう事か……!


アナスタシアは改めてミハイルをぎゅうっと抱きしめた


「ナスチャ? ……寒い?」


「ううん、ミハイルは暖かい……、人肌ってこんなに暖かいもんなんだね……、知らなかったよ」


「そうだね、まだ当分は動けないからもう少しこのまま待機していよう、振動ソナーは離れていく様子だけど、逆に言えば近くに敵機が居てるわけだから…!」


アナスタシアはこのまま抱き合う口実をミハイルが言ってくれたように聞こえた


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