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戦場のミハイル

第1章 辺境の村、その集落に未来はない

その日の夜


ミハイルは客間代わりの簡易ベッドで眠っていたが、人の気配で目が醒めた


誰かが夜中にトイレに起きたのだろうか


まぶたは開かずとも気配は察する


すると自分の毛布がめくられ、誰かさんはミハイルの寝床に侵入してきた!


「……ニカ、自分のベッドで寝なよ……」


「……」


壁一枚向こうでベロニカの母親も眠っているし、ベロニカの部屋では帰省中の姉エカチェリーナも居るだろう

家族公認とはいえさすがに同じベッドで朝を迎えるのはまずいだろう


しかし女の肌のやわらかさはとても心地よい


そして薫り


ミハイルはいけないとわかっていても若い男性として性的な欲求が、どす黒い塊となって下半身がみなぎってきてしまう


強く戒めるのはあとにしよう


ミハイルは顔を近づけて侵入者に口づけを交わす


相手も受け入れて、熱いキスを返してくる


ふたりはむさぼるように互いの口腔を愛していく


こうなると自分の肩に触れる柔らかい女の肌を求めてしまう


ミハイルは抱きしめて相手の背中に腕をまわして、さらに密着するようにキスを続ける


壁一枚の緊張感が、妙にいつもと違う性的な刺激となってしまう


止まらない


もう、ここまでにしなければと思いつつ

本能はこの柔らかい女の肌に溶け込みたいのだ


幼いころから一緒に育ったベロニカも、今ではこんなに柔らかい女の身体になったものだ、と感慨深い


それぐらい今夜のベロニカの身体は魅力的だ


欲情しているのはミハイルだけでは無いように、ベロニカのほうも抱きしめられながら腕をミハイルの下半身に触れていく


さっきから押し当てられている


それを察して優しく握ってくれる


その触り方が絶妙で


ミハイルの黒い欲求はますます大きくなってしまう


今夜のニカは積極的だ


ここまで進めてしまっては止まらないだろう


最初は寝間着の上からベロニカの指が這い回るだけだったものが、やがて中へ侵入してくる


まだ生えて数年しか経っていない柔らかなミハイルの毛をかき分けて、ベロニカの指はミハイルの陰茎を掴んだ


ミハイルの黒い欲求は一気に肥大化する


せせらぎのような快楽が

一気に巨大な波となって押し寄せてくる


ミハイルは声を出さないようにすることで必死だった


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