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シャイニーストッキング

第11章 絡まるストッキング10     連休最後の2日間…

 17 8月15日 午後4時…

 俺は、大人しく美冴さんを待つ事に決め…

 買ってき缶ビールを飲み、そして…

 今夜も、一人で慰めて…

 眠る…



 そう開き直ったら、この約一ヶ月の…

 大学三年生から八年間探していた憧れ続けていた佐々木ゆかり姫を、同じ会社内で発見し…

 叔父さんである山崎専務に久しぶりに再会し、取り入れてもらい、なんとか彼女の直属の部下になれて…

 今度は嬉々とした想いに舞い上がりながらも、新プロジェクトのリーダーとなった彼女の期待を裏切らないようにと心新たにし…

 性交こそは至らなかったが、八年ぶりの逢瀬が出来て…

 憧れの高嶺の花から、彼女の片腕としての地位を得られ…

 すると今度は、そんな佐々木ゆかり部長に勝るとも劣らない素晴らしい女性の『蒼井美冴さん』と、出会い、心を一瞬にして奪われ、紆余曲折あったのだが付き合う事となった…

 この激動の一ヶ月…

 そして、最後のダメ押しに、美和との別れ…

 そんなこの一ヶ月…

 やはり疲れていたのだろう、開き直った途端にぐっすりと眠れたのだ。




「あ、うぅ…」

 俺は目が覚めた…
 そして、深く、心地よい眠りであった…

 8月15日 午後4時…

 あぁ、12時間以上眠れた…


 すると…

 ブー、ブー、ブー、ブー…

 携帯電話が着信する。

 あっ…

 その着信表示には、待ちに待った、待望の…

『蒼井美冴』
 の、文字が浮かんでいた。

 うわっ、来たっ…

 すかさず携帯電話を手に持ち…

「あっ、は、はい…」


「もしもし…
 わたしです、美冴です…」

 その独特な、ハスキーな声に…

 心が震えてしまう…

 



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