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シャイニーストッキング

第11章 絡まるストッキング10     連休最後の2日間…

 23 美冴と健太(5)

 そしてわたしはその健太とのキスに…

 少しの違和感を感じていたのだ。



 その違和感とは…

 キスの甘さと感触の違和感であった。


 なぜならば、わたしはこの三日間…

 ずうっとゆかりさんと過ごし、愛し合っていたから…

 その女同士、同性同士特有の甘さと柔らかな感触が…
 全く違うから。

 キスをすればするほどに、ゆかりさんの甘く、柔らかな感触が思い出されてしてしまっていたのであった…
 だが、それは、違和感であって嫌悪感とは全く違う。

 
 それは、まるで…

 そう…

 健太という存在を再認識をして…

 女から男へと、心がリセットをしているような感覚といえるのだ。

 決して嫌悪感ではない…

 だって、やはりわたしはもう既に…

 健太を愛しているから…

 このキスにより、その想いは再確認し、再認識されたから…
 だからこの強引なキスにより、心がリセットされ、一気に昂ぶり、疼いてきたのでる。
 
 ピチャ、ピチャ、ピチャ…

 唇を貪り、舌を絡め、甘い唾液を吸い合う…
 いやらしく、湿った音が響いてくる。

「あ、ん、け、けん…ちゃ…ん…ね、ねぇ、けんちゃん…」
 そしてわたしは無理矢理唇を離し、そして、そう囁く。

「ね、ねぇ…ちょっ…ちょっと待って」

「え…あ…」

 だが、まだ、健太の興奮の衝動の昂ぶりは、治まらない…
 またすかさず肩を抱き寄せてくる。

「あ、んんっ、ね、ねぇ、けんちゃんてばぁ…」

「え、あ、は、はい…」

「あんっ、ね、ねぇ、分かってるからぁ…」

 そしてわたしはそう呟き、両手で制し…

 そして…

「ねぇ、ここ、ここじゃ…
 ここ、ここじゃ嫌…」
 そう囁いた。

「あっ…」
 その言葉で健太はようやく落ち着きを取り戻した。

「大丈夫だから…
 わたしは逃げないからぁ…」


 そう、わたしは逃げない…

 だって…

 ゆかりさんとの逢瀬では感じなかった違う疼きが…

 違う昂ぶりを…

 感じてきていたから…

 そう…

 わたしは…

 男が…

 オスが…

 その熱く、固い…

 男の象徴の猛りが…

 欲しくなっていたから…

 ゆかりさんとでは全く感じなかったあの…

 男の、オスの象徴が欲しい…







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