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シャイニーストッキング

第11章 絡まるストッキング10     連休最後の2日間…

 33 美冴と健太(15)

 わたしが瞬く間に、そして激しく絶頂を迎えると、健太がキスをしてきたのだが、不意に唇を離し…

「あっ…」
 そんな声を漏らしてきた。

「え?」
 思わず聞き返してしまう。

「あ、いや、なんでもないっす」

 すると、そう応えてきたのだが…

「うん…」
 なんとなく変な感じがしてくる。

 うん、なんだろうか?…

 わたしがこうまで激しいから、戸惑い、いや、違和感を感じているのだろうか?…
 

 すると…

「あっ」
 また、すぐに声を漏らしてきたのだ。

「え、な、なに?」

 今度のその声は、何かが想い付いた感嘆の声みたいな…

 すると…

「あ、いや、その…あ、このストッキングの肌触りが気持ちいいなぁって…」

 確かにわたしはさっきから、健太の太腿に自分の脚を、ストッキングを穿いたままの脚を絡めてはいたのだが…

 なんとなく…

 誤魔化した?…
 そんな感じに受け取れる。

「うふ、もうけんちゃんったらぁ」
 とりあえず、わたしもなるべく気づかない感じでそう応えたのだが…
 
 多分…

 この、今のわたしの激しさに…

 違和感を、いや、疑問を感じて…

 戸惑いを…

 いや、疑惑か?…

 健太はナニかの疑惑、疑問を感じていての『あっ…』なのかもしれない?…


 それは…

 今夜のこのわたしの激しさと…

 きっと…

 約束を『お友達との泊まりのお出掛け』により延ばした疑惑か?…

 そして、そのお友達という存在が…

『もしかしたら健太と付き合う以前の男、元彼なのか?…』
 そんな疑惑が浮かんだのかもしれない…
 いや、そう、間違いないと思われる。

 つまりは…

 疑心暗鬼な疑惑…

 逆に、わたしが健太だったならば、そう思うに違いないと思うから。





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