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シャイニーストッキング

第11章 絡まるストッキング10     連休最後の2日間…

 44 ゆかりと大原本部長(6)

 エレベーターに乗り、すかさず抱き寄せ…

「あ…ん…」
 キスをした。

 久しぶりのゆかりとのキスは甘く、心が蕩けていく…

 チン…

 さすがに自分の住んでいるマンションであるから、万が一の他人の目もある。

 一度エレベーターが到着して離れ、そして…

 バタン…

 部屋のドアが閉まった瞬間…

 いや、ドアの閉まった音が合図となり、また再びキスをしていく。

「あ…は…こ、浩一さ…ん……」
 
 ゆかりが私の名前を呼ぶ…
 これは、彼女の本気モードだという意味であるのだ、そして、最初からスイッチが入っているという証でもある。

「ゆ、ゆかり…」
 私達は玄関で、まだ靴も脱がずに抱き合いながら激しく唇を貪っていく。

 ゆかりをこうして抱くのは…
 約二週間以上、いや、おそらく三週間近く振りのはず。

 しかし私自身は、この連休に入り、紆余曲折の流れはあったのだが、連日に近く…

 きよっぺ…

 ノン…

 律子…
 と、三人の女性を抱いてしまっていたのだ。

 だが、そんな私でも…

 このゆかりとのキスは…

 激しく昂ぶり、心が震えてしまっていた。

 そしてそれは、裏を返せば、やはりゆかりを一番愛している…

 心が彼女を欲していた…
 と、いうことの表れなのじゃないのだろうか…
 そんな調子のいい考えをしてもいた。


 だげど、もう、こうして尖って行く、生きていくと決めたのである…

 それにこうして女性達に求められるという事は、男の本懐であり、アグレッシブに生きているという証でもあるのだ…

 私はそう前向きに考える事にした、いや、決めたのだ。

 そして女性達にモテなくなる、イコール、仕事も出来ない…
 そういう自分に都合の良い方程式を、心の中で作ったのである。

 だから…

 いいんだ…

 これほど私を欲しているゆかりを…

 思い切り愛するんだ…

 いや、でも、このゆかりのことは…

 本当に…

 本気で愛している。

 それはこの心の昂ぶりが…

 一番わかっていた…



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