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シャイニーストッキング

第11章 絡まるストッキング10     連休最後の2日間…

 59 ゆかりと大原本部長(21)

 ゆかりはシャワーを浴び終え、軽く髪を乾かし、身支度というか、今夜これから過ごす支度を整えていく。

「あ、スッピンになっちゃうけど、良いよね?」 
 と、今更な言葉を言ってくる。

「うん、ていうか、スッピンなんて今更何度も見てるじゃないか」
 私はそう返すと…

「え、うん、でもね、一応眉毛くらいはコッソリ書いていたのよ」

「そうなんだ?」

「ほら、今はマロみたいでしょう?」
 と、平安貴族の~麻呂の意味なのだろう、そんな揶揄を言ってくるのだが、私にはそんなに眉毛の違いが分からなかった。

「もう、本当に男ってさぁ…
 ま、最も浩一さんはわたしの髪形の変化でさえ、あまり気付かないものねぇ」
 そんな嫌味さえ言ってくる。

「あ、いや、それは…」
 ホント、面目無かった。

「だけど、その位の男の方が好きだけどね」
 ゆかりはそう微笑みながら呟いてくる。

「わたしもビール飲もうかしら…」
 そう言いながら冷蔵庫から缶ビールを手に取り、グイッとひとくち飲む。

 まだ時刻は午後7時を少し過ぎた辺りである…

「久しぶりにテレビでも見るか?」

「そうね、まだ寝るのも早過ぎるしね」
 と、ゆかりは意味深げな目をして応えた。

 そう、まだ時間が早い…
 そしてどうやらゆかりはヤル気満々のようであった。

 それはそうかもしれない…

 確かに多忙のすれ違いも多々あったし、途中でゆかり自身の生理という事情もあった…

 そしてようやくゆっくり過ごせる、という、九連休のお盆休みのスタートから、私が松本副社長から二泊三日のゴルフに誘われ、その直後にお袋が緊急入院し、慌てて帰省しなくちゃならず…
 約一週間もおあずけさせてしまったのだから、さっきの一度だけじゃ、到底満足できる筈がないのだ。

 よかった…

 さっき出さなくて…

 実はさっきはゆかりが一気に一人で昂ぶり、イッてしまって、しかも、寝落ちしてくれたから…
 私は未射精であったのである。

 そしてその未射精は…

 この帰省中のハードな三人の女性関係
による言い訳にもなるから…
 逆によかったのだ。

 私達は缶ビールを飲みながら、ソファでまったりとテレビを観て、ゆっくりと過ごしていく…



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