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シャイニーストッキング

第18章 ほつれるストッキング2          蒼井美冴と松下律子

 53 融ける夜(6)

 やっぱり松下さんは、わたしと同じ…
 ストッキングにより美意識と過剰に自意識を持ち、そしてストッキングフェチなオトコと性癖を共有してしまうオンナであると。

 つまり、ストッキングラブなオンナーー
 
 それは、この、松下さんの穿いているストッキングに触れ、見て十分に伝わってくる。
 より美しく見られる為に…
 より美しく見せる為に… 
 その追求の末に辿り着いた、某、高級海外ブランドのストッキング。

 触れた肌触り、見た目の艶やかさ、それだけで、わたしには十分分かる…
 しかもこの製品は、デパートとかの専門店でしか手に入らなく、従来の国産品の倍以上の高級品でもある。

 それを穿く…
 間違いなく、わたしと同類のオンナの証。

「………」
 わたしはこの松下さんの足首に触れ、見つめただけで、これらを理解でき、心をドキドキと昂ぶらせてしまっていた。

 だって、同類の同性の存在には初めて出会ったから…
 
「………」
 わたしはそんな昂ぶりを感じながら、ヒールを脱がせようと、松下さんの細く締まった足首を軽く握る。

「あ……」
 するとこのストッキングが、弛みどころか、まるで、もうひとつの肌といえるかの様に、地肌に吸い付くかの様に密着しているのを感じ取り、更に心を昂ぶらせ、震わせてしまったのだ。

 昔、あのゆうじの生前に…
 愛されながら、よく云われ、囁かれた言葉があった。

 それは…
『美冴の脚は、ストッキングがまるで吸い付いていて、第二の肌みたいた…』
『これは、オレのストッキングラブを理解してくれ、より自意識をしてくれ、愛してくれている証拠だよ』……と。

「………」
 わたしは、この松下さんの足首に触れ、見つめながら、あのゆうじのそんな言葉を思い返してしまっていた。

 そしてそれは、やはり松下さんも、ゆうじと同じ類いの強い、ストッキングフェチという性癖の持ち主である、彼、大原浩一というオトコを愛し、愛され、強く彼を意識し、認められたいという強い願望の現れであり…
 また、そう努力をし、自分自身をもストッキングという存在に自身の象徴を重ねてきたという証拠なのだろう。

「………」
 わたしは一気に、この松下さんが、更により愛おしく感じてきてしまっていた。

 そしてゆっくりヒールを脱がしていくーー


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