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シャイニーストッキング

第18章 ほつれるストッキング2          蒼井美冴と松下律子

 54 融ける夜(7)

 やはり松下さんも、わたしと同じストッキングラブなオンナなんだーー

 もうひとつ…
 ヒールを脱がして、すぐに直感した。

 それは匂い…
 今、深夜零時過ぎである。
 それは、朝からずうっと一日中穿いていたストッキングの脚先は、つまり、ヒールを履き続けていた脚先は蒸れていて、当然、異臭、悪臭を放つ可能性がかなり高いはずである。

 いや、普通はそうであるーー

 だけどわたし達、ストッキングにより高い自意識を抱いている同類のオンナは…
 つまり、それは、ストッキングフェチのオトコを愛しているオンナは…
 この爪先の匂いにはかなり敏感であり、より強いケアを常に意識している、いや、意識している筈なのである。

 なぜならば、それはストッキングフェチなオトコの性癖によるモノだから…
 つまり、世の中のストッキングフェチな性癖のオトコ達の殆どが、ストッキングの爪先や、匂いという存在によりこだわり、求め、嗜好してくる。
 それはわたしの経験が…
 和哉然り、ゆうじ然り、そして、わたしと松下さんの共通であり、共有して愛していると確信した彼、大原浩一というオトコ達が然りであるから。

 彼ら、皆は、先ずは、ストッキングの爪先、脚先を求めてくるのだ…
 それは見つめ、匂いを嗅ぎ、舐め、しゃぶってくる。

 それがフェチの嗜好であり、性癖だから…
 だけど、当然、わたし達は、いや、わたしはそれに備え、日々、ストッキングを穿き、身につけていく。

 だけど当然、ストッキングは靴下の類い…
 一日中穿いていれば、汚れ、臭くなるのは自然の摂理。
 
 だからこそわたしは、毎日の脚先、爪先のケアをし、手入れをし…
 そして、一日に何度か穿き代えるのだ。

「………」
 今、わたしは、松下さんのヒールを脱がし、無意識に、まるでフェチのオトコ達の様に、この爪先の匂いを嗅いでしまった。

 だけど、この松下さんのストッキングの爪先からは、異臭、悪臭の類いは全く感じられず、むしろ、彼女特有の甘いシャネルの香りすら感じられてきたのである。

 やはり、間違いない…
 松下さんは、わたしと同じ、オンナーー

「ん、ん、んん……」
 わたしのそんな気配を察したのだろうか…
 また、寝返りを打ち、スっと脚を動かしてきた。

 それを見つめ、昂ぶらせてしまうーー


 

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