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シャイニーストッキング

第18章 ほつれるストッキング2          蒼井美冴と松下律子

 55 融ける夜(8)

「ん、んん…」
 松下さんは寝返りを打ち、膝をやや曲げ、足裏をわたしの見える方へとズラしてきた。

「………」
 そんな彼女の足裏を、わたしは、ゴクリ、と息を飲み、見つめていく。

 ツルツルとした、カサつき一つないキレイな踵から、ツルりとした土踏まず…
 踵のキレイさを見れば、日々の手入れが垣間見える。

 そして意外に長い足指と、指爪のネイルと統一された、薄いパールピンクのペティキュアが、ナチュラルカラーの爪先スルーのストッキング先から見えていた。

 どうやら松下さんは秘書として、決して派手にはならない様に意識したネイルにしているみたい…
 これがナチュラルカラーのストッキングの艶やかさと相まって、魅惑さを醸し出しているのである。

 うわぁ、彼が夢中になるわけだわ…
 と、わたしはそのストッキングの爪先の魅惑的な艶やかさに見惚れてしまっていた。

 確かに、ゆかりさんの脚、ストッキングも魅惑的ではあるのだが…
 どうやらゆかりさんと、わたしと松下さんの二人とは、存在感や価値観が根本的に違うのだ。

 ゆかりさんにとってのストッキングは、基本的には靴下の延長に過ぎず…
 いや、自分の脚を引き立てるアイテムの一つに過ぎない。

 ただ、ゆかりさん自体はストッキングを穿く事により、自らの脚が魅惑的に魅き立てられ、オトコ達の視線を魅了し、自分自身の武器の一つになるという事実を…
 またストッキングフェチというオトコの性癖嗜好を、そしてそれを彼、大原浩一が持っているという事実を理解し、受け入れてもいるのであるのだが…
 わたしと松下さんの様に、決して自分自身がこのストッキングを美しさ、魅力、心の象徴としての思い入れはないのであった。

 それはわたし自身が、オンナ同士として、また、ゆかりさんに惹かれ、憧れ、魅了され、禁断のビアンとして愛し合ったからこそ、余計に理解できるのである…
 ただあくまでも、ゆかりさんにとっては
自分自身を高める為の道具、装飾の一つでしかないのである。

 だからこそこの松下さんに、今のわたしは、より以上に魅かれて、昂ぶりまでをも自覚しているのだと思うし…
 彼、大原浩一の彼女に対する熱い想いをも、より深く理解できているのだと思う。

 そして、今…
「………」
 こうして見つめ、昂ぶり、手を伸ばしていく。

 

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