でも、猫系彼氏に振り回されたい
第2章 写真には残さない
「俺はアイスみたいに溶けないし、凌の目の前から急にいなくなったりしないよ」
「するじゃん、結構。急に放浪するじゃん」
「あー、たしかに。じゃあ、その夢僕のせいだね、ごめん」
イタズラっぽくにいっと笑って、湊が俺の頭を撫でた。
「彼氏のこと不安にさせんなよな」
「それだけ好きでいてくれてるのね、ありがと〜」
いつも湊のペースで踊らされるけど、俺はいつもノリノリでリズムをとっている。
「で、こんな時間になっちゃったけど」
「アイス、夢の中で食べられなかったんでしょ。一緒にリベンジしてあげてもいいよ」
元はと言えば、湊が食べたいアイスなのに。
自分から行きたいとはなかなか言えないのが、湊の可愛くてダメなところで、俺の心が持っていかれる大好きなところ。
「じゃあ着いてきてもらっちゃおうかな」