でも、猫系彼氏に振り回されたい
第2章 写真には残さない
まあ、そんなこんなでラブラブのお買い物を終え、ご飯を食べ、また家でダラダラする時間になった。
2人で家事を終わらせ、各々、携帯ゲームをしたり、テレビを観たり、好きなように過ごすのだ。
「ねーえ、湊、抱きたい」
「へ、なに言ってんの、ばかたれ」
少し目を泳がせて、俺の手を振り払おうとする。
なんでまだ、ウブな反応をするんだろう。
「抱かせて」
椅子に座ってテレビを観ている湊に、後ろから絡みつく。
「いつも、そんなに積極的じゃないじゃん…。もっと、ほら、ムードとか…」
「湊とセックスしたいからさあ、仕方ないじゃん。だめなの?」
顔を近づけると、初めて男に触られたみたいな反応をする。反射的に逃げてしまうような。
「表現が、直接的だと、俺もさ…恥ずかしいじゃん…」
湊はクルッと振り返って、恥ずかしさにほんのり赤くなった顔で、俺の目を見ながらそんなことを言う。
こういう時には目を合わせる、そんなあざとさは持ち合わせているくせに。