テキストサイズ

でも、猫系彼氏に振り回されたい

第3章 かわいい子には旅をさせろ


そして、湊がどこかに消えて3日。

あー、今までどうやって生きてたっけ、と過ごし方を見失う。

湊は携帯をあまり見ないから、連絡はちゃんと返ってこないし、 ひとりぼっちの生活に戻ったことを実感させられた。

湊の家から喫茶店に出勤して、湊のいない、湊の家に帰ってくる生活。

でも、この家を綺麗にしたり、帰ってきたときはどんなご飯を作ろうかなーとか、今何してるかなーと考えるだけで、結構幸せな気持ちになる。

〈実は、神戸にいます。かなり暑いです。〉

なんてラインが届いたりして、それだけで嬉しい。

行き先も、なぜか着いてから教えてくれる。
何を考えている湊かわからないけど、ラインの文面が敬語なのがかわいいからよし。

〈こっちも暑いよー!熱中症には気をつけて!無事に帰ってくるんだよ〉

ニヤニヤ文面を考えながら、喫茶店に向かう。
湊がいるから、今日も頑張って働けるんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ