
でも、猫系彼氏に振り回されたい
第4章 天使と猫のハーフ
「なんか、女の子たち盛り上がっちゃってるし、ここ、座ったらどうですか?」
黒髪の美女は、気付いたら立ち上がって、女子大生と話し込んでいた。
俺が目の前に座っていいということ!?
「あの、良かったんですかね…?」
黒髪の美女が、申し訳なさそうに俺に話しかけてくる。
「あ、全然。もし良かったら、女の子たちだけで飲み直しちゃってくださいよ。俺らはまた、すぐ会えるしなあ」
女子大生2人は、この黒髪美女のファンと見えて、えらく大はしゃぎしているから、このまま俺は、この天使くんと夢の時間を過ごすことができる。
「凌さん、ここまで着いて来させたのに、なんかすみません」
申し訳なさそうな顔の女子大生までも、天使に見えてきた。
こんな機会を逃すわけにはいかない。
この天使と、なんとかして連絡先を交換せねば。
