
でも、猫系彼氏に振り回されたい
第4章 天使と猫のハーフ
「俺の顔が、ですか?…嬉しい」
猫撫で声でそういって、恥ずかしそうに目を逸らす。あざとい系男子?
「湊さんはモデル、しないんですか?」
「しないよ。むりむり。人に見られるの好きじゃないし」
こんなにマジマジ見ちゃって、悪かったかな…。
お酒のグラスをつかもうとして、自分の手が汗ばんでいることに気づく。俺、この歳でドキドキの一目惚れ。
「スタイルも良さそうだし、服もおしゃれだから、人気のインスタグラマーとかなのかと思いましたよ」
「背とかそんなに高くないし…。てか、俺のことそんなに褒めなくていいから、ご飯とか、もっと頼みなよ…」
褒められすぎて、あざとくなくなってる!!!!!
「結構、褒めに弱いタイプなんですね〜」
「いいから、俺の話は一旦終わり!」
むすっとした表情で、口に人差し指をあてている。かわいい。
