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でも、猫系彼氏に振り回されたい

第4章 天使と猫のハーフ


「ちょっと、俺、急展開すぎてついていけないっていうか…。めちゃくちゃ酔っ払ってる、とか?じゃないですよね…」

「酔ってるけど、嘘じゃないよ。好きとかはまだわかんないけど、ただの男友達になってしまう前に、なんかしなきゃと思って…」

「俺、一目惚れしたんで、めっちゃ嬉しいんですけど。…酔っ払いに免じて、あの電信柱まで、一瞬でいいんで、手繋いでくれませんか…」

湊さんが俺に手を差し出した。白い…細い…!

「チャラいしデカいのに、手繋ぐの誘ってくるのかわいいな」

ニヤっと意地悪な笑みを浮かべてこっちを見ている。

「うるさいですよ。俺は、湊さんみたいにあざと可愛くないんで」

「ね、手繋ぐにはさ、暑くない?」

「あの電信柱までだから、我慢してくださいよ、それくらい。俺は、俺の天使に触りたいの」

「て、てんし…?」

「はい、さっき初めて見たとき、この世に天使が舞い降りてくることあるんだ!って思ったんです。それが、俺の一目惚れですよ」

「さては、凌くんってお馬鹿さんだな…。ふうん。かわいいね」

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