夢魔
第5章 永劫の楽天地
彼女の花芽を包む粘膜の下から、くちくちと爪弾いていく。
秘めやかにくるまれたそれが愛液の膜を纏った皮膚に引き伸ばされる。
弱々しい粘膜が根負けをすると、直接花芽の芯に触れられその度にミーシャの腰が揺れた。
そして芯が段々と膨れていくにつれ、彼女の唇の間からは絶え間なくくぐもった声が漏れ出た。
その感覚はまるで、彼女の快楽の塊そのものを剥き出しにされているようだった。
「ん、ふッう!…ぷ、は」
一度ぶるっと体を震わせ、とうとうその所業に耐えられなくなったミーシャは彼から顔を外そうとした。
リュカはそれを許さなかった。
彼女の肩を抱き首の後ろに手のひらを回して更に引き寄せる。
「…っや、ンん……ッ、んっん!!」
深く口付けられたままミーシャの体がひくひく、ひくひくと戦慄いた。
さらに脱力したミーシャの舌をリュカがなぶり、再び彼女の蜜口を指先が滑る。
クチュ…クチュクチュッ、クチュウ…クチュ
上と下の両方からそんな音が響いていた。
耳まで朱に染まり、唇も半開きにすでに蕩けた表情のミーシャに彼が微笑んだ。
「ふふ……もういっちゃった? せっかく焦らしてあげようと思ったのに。 ミーシャの、こんなに濡れてすごく柔らかいのに……ここだけ硬いね」
達したばかりの尖りをつん、とつつかれミーシャが思わず彼の肩にしがみついた。
「っは、ぁあ、お…にい…ちゃ」
彼女が実際に達したと実感したのは初めてだった。
その瞬間に感じた突き抜けるような快感。
リュカが自分をそうさせる性技を自然に身に付けているのがミーシャには意外だった。
(でも、考えたらお兄ちゃんは昔から何でも出来たもの。 勉強だって、運動だって)
そして美しく微笑みながらミーシャを官能の世界に導いてくれる。
もはや彼女にとってリュカは全てを統べる善き男性の象徴にみえた。
「……ミーシャ。 脱いで、ベッドに行って」