短編集 一区間のラブストーリー
第2章 短編そのニ
「なあ、69やろうぜ」
彼が車を停車させて、
おもむろに言い出しました。
私も欲しくてびしょ濡れ状態だったので、
お互いに下半身を丸出しにして
彼に導かれるまま、
相手のシート側に移行して
彼の胸の上に跨がり、
そそり立つペニスに向かって状態を倒しました。
「うわ!お前のココ、
すごいことになってるぞ」
バカ!そんなの言わなくてもわかってるわよ。
自分でも湯気が出てるんじゃないかと思うほど、
アソコが熱いんですもの。
彼がおもむろに私のアソコに口を付け、
私を味わう。
彼の顎が真珠の突起に当たってる。
その感触を楽しむように頭を小刻みに揺する。
そのバイブレーションが気持ちよくて…
「ああん!」
私は軽く逝ってしまいました。
「逝ったのか?」
わかってるくせにわざとらしく聞いてくる。
ああん…もう恥ずかしい…
でも、感じちゃう。
私は無我夢中で
彼のモノにしゃぶりつきました。
唾液をたっぷり含ませ、
ジュルジュルといやらしい音をたてて
おいしそうにフルートを吹きました。
このまま、彼を逝かしちゃおう。
そう思って頭を振れば振るほど
目眩がしてきました。
車のシートって
リクライニングしても少し傾斜があるんです。
知らず知らずの内に私は頭に血が昇って
クラクラしてきちゃったんです。
彼が「その態勢って辛いだろ?
こっちに来いよ。キスしようぜ」
と言ってくれたので、喜んで態勢を入れ替えた。
狭い車内だったから、
体ひとつ動かすのさえ、
まるで知恵の輪を解くように
手足の位置を確認しながら緩慢な動きになった。
ようやく彼の胸に抱かれる態勢になったころには、
体がジットリ汗ばんでいた。
「狭くてごめんよ」
ううん。あなたと密着できるからいいの…
なあ~んて甘いセリフを言ってみたけど、
心の中ではあまりの狭さに辟易としていました。
女は、こんなときはかわいい顔で
平気で嘘をつけるんです。
知恵の輪を解いたご褒美に
キスをいっぱいしてもらった。
キス、キス、キス…キスの嵐
唇を重ね合い長い長いキスをした。