短編集 一区間のラブストーリー
第14章 短編その十四
暖冬で、例年よりもすごしやすかった冬でしたが
やはりみなさんは春の到来を待ちわびていたようで、
満開の桜の河川敷にはたくさんの人たちが花見をしていました。
私はブルーシートを敷いて宴会をしている男性だけのグループの近くに 自転車を止めて、
すぐ脇をドキドキしながらソックスを直すふりをして、
『皆さん私の花びらもたくさん見て下さい』と思いながら前屈みになり、
桃のようなヒップと濡れたアソコを見ていただきました。
2人ほどの男性が私の痴態に気づきました。
そしてヒソヒソ声で
『おい、見てみろよ』と
伝言ゲームのように私に注目するように
感染していきました。
ワイワイと騒いでいた賑やかさが
まるで水を打ったように静かになりました。
『声かけろよ』
『いや、お前が誘いに行ってこいよ』
そんな男たちの声が聞こえてきました。
ああ・・・注目されてる・・・・
こんなに多くの男達にアソコとお尻を見られている・・・
誘われてブルーシートに寝転され、
たくさんの手で体をまさぐられるのを想像しただけで 私は軽くイってしまいました。
でも、いくら待っても男たちは声をかけてきてくれないので
私はあきらめて再び自転車に乗って
その場を立ち去りました。
途中の交差点で信号待ちしていると、
反対側に中年男性が信号待ちしていたので、
スカートをめくりあげ、
その男性にツルツルの縦スジを見てもらいました。
予想通りその男性は目を丸くして私の下半身を見ていました。
信号が変わるとすれ違うまで
下半身をじろじろ見てきました。
私はドキドキしながらも
急いで渡り、何事もなかったように通りすぎました。