
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第5章 宝のゴミ
しかし、どんどん集まる消防車と救急車…それに警察車両…
徐々に夢で見た風景が近づいて来ている…。
そう――――…この先に…
傾きかけた……ゴミ屋敷がある……はず…
が、私が到着した時には――――…
ゴミ屋敷は倒壊し…土煙が辺りを包み込んでいた…。
「宮さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!」
守衛さんの声が聞こえた――――…
夢の中で聞いた…歪みのある声でなく…
ハッキリと――――…取り乱し慌て…助けようとする…必死の叫び。
遅かった――――…
私は…助けられなかったと――――…肩を落とした…
すると、野次馬の声が……ザワザワと聞こえ始めた…
「うわ…くっせぇ――――…でも、これでやっと…平和になる…」
「潰れて当たり前よ!あんなに傾いていたんだから!」
「せいせいする――――…ゴミ屋敷の近所に住んでるとか…恥ずかしかったから!」
「これで、強制的に屋敷の撤去が出来るな!」
「助かった~…やっと、倒壊したぁ~」
「これで、夜も安心して寝られるわ」
近所の住人だろうか…
口々に家主の心配ではなく――――ゴミ屋敷が崩れた事を喜んでいた。
