🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第9章 本気の偽物
「一点は――――…俺が燃やした。だって…あれは俺の最初の作品で…父の描いた「田園」とは…比べ物にならないくらい…駄作だったから…」
「じゃぁ…若林 基樹が作った贋作はて19点だったんだ――――…最後の最後まで欲深い父だった…「田園」を基樹さんのリストにいれていたんだ…」
確かに――――若林 基樹の作品は…全て神がかっていた。
誰が見ても文句なしの……本物だった。
いや…偽物だった…しかし、人々が魅了されてしまうほどの偽物…だった。
「19点……キリが悪いなぁ…。まぁ…しょうがないか…」
「――――19点…?
俺が確認出来たのは…18点だ…まだ、父さんの贋作があったのか?…なら、回収しろ――――父さんの…名を…世に出して……お前の父親…大門 底二郎の悪行を世間に……公表しろ!逃げるなよ…花道(はなみち)!」
士郎は…俺の目の前に乗りだし…凄んで見せる。
醜く…地味な顔立ち……本物に若林 基樹に似ていない。
よく――――こんな男を父は抱いていたもだ。