🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第9章 本気の偽物
「ちなみに…基樹さんの贋作でまだ回収されていない作品のタイトル…覚えているか?」
「“the Sun”…太陽…って作品だろ?」
なんて鈍い男なんだろう――――本当に…
君は…
大門 底二郎にそっくりだよ――――。
「そう、“the Sun”――――本当は“the son”…スペルが違うんだよ?
この作品は、大門 底二郎が勘違いして…“太陽”のスペルを作品に付けてリストに追加しただけ……本当は“息子”を表す“son”が正しいんだ」
「――――は?スペインの画家の作品…“the Sun”だろ?
昔の作品で何処かに埋もれているかも…って…父さんが寂しそうにしていた」
本当に――――士郎は芸術の勉強が苦手なようだ…
「埋もれるも…何も――――。
スペインの画家で――――“the Sun”を描いた人物など…何処にも存在しないよ?そもそも…“the Sun”何て作品はない。
――――君はそんなことも知らず…芸術のセンスもなく…全てに対して疑問を持たずに……若林 基樹の息子になったんだね…」
――――本当に…君って男は…