🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第10章 共に永遠に――――…
美希さんのおっちょこちょいは今に始まったことじゃないし…せっかちだかちだから、いつのも癖で発注したに違いない!
「にしても……薔薇とかユリとか…派手だなぁ…」
飲み屋臭漂う花の色味に――――おばあちゃんも「やれやれ…」と、呆れていた。
「皇輝さん――――…大丈夫ですか?」
「ん?――――派手だけど…大丈夫――――大丈夫!」
そう言うと、皇輝さんは花を何本か手に取り、処理水盆の中で茎を花鋏で切っていく。
長さをここで調整しつつ…頭に描いたデザインを花台に反映させていく。
テキパキと迷いなく切り揃えた花たちは――――皇輝さんの手でどんどん水盆の中に沈められた剣山に着地する。
薔薇やユリといった豪華で主張の強い花たちが次々と生けられていく。
と、約20分…
あっという間にアッシメトリーな立体的な生け花が完成した。
派手で目立つ花たちは、さっきと変わらぬ主張を見せるが――――…何故か周りの小さな花たちを生き生きと引き立てている。
「すごい――――…ですね?」
「すごいか?適当に生けただけだけど?」
――――こ、これが…適当?
飛び出すような迫力…それでも店にあった落ち着いた雰囲気に…
派手な薔薇もユリも……見事に調和されてる。