
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第3章 歌姫の悪夢
親子丼は残す――――ファンからのサービス品は横取りして食べる…
と、歌姫LaLa(ララ)の向かいに座る女は…なんとも嫌な女だった。
「マネージャー…なんだろうけど…ちょっと、見てて気分がいいもんじゃないわね」
私は会計を終わら店から出ていった二人を見送り…そう、思った。
――――その日…
私は夢を見た…。
もちろん――――悪夢だ…。
ホテルの一室…
喉を押さえ――――…涙を流す…少女…
(LaLa(ララ)?…)
少女の顔に見覚えがあり、声が出た――――…
悪夢の中で声や音は…歪んで聞こえる――――…相変わらず…慣れないし気持ちが悪い。
耳の奥で…モワン…もわん……と言う雑音?水の中で聞く音のような…
ちゃんと聞こえない――――…
(無理だって――――!言ったじゃん!こんなこと長く続かないって!おばちゃんも言ってたじゃん!)
(うるさい!なんで今なの――――!今じゃないでしょ!使えないガキが――――!前金はもらってる!会場だって押さえてるのよ!)
(僕に黙って――――契約なんかするからだよ!もう、限界だって…歌えないって……言ってたじゃん……なのに…)
歪んで聞こえる少女の言葉は苦渋にみち…かすれて途切れ途切れになる。
