
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第13章 再び眠れない
目が覚めない……
それは感覚的にわかっている。
それは…この悪夢を最後まで見届けと――――――――…と言う…酷な行為だと言うことも…私には分かる。
目の前に広がる大量の死体に――――私の足は震えて…
後退りしようとゆっくりと…一歩引く。
『これで――――…私は自由だ…』
誰も生きていないと思った死体の中から…声がして私はビクッと体を震わせた。
重なる死体の一部がモゾッと動いた。
その動く音すら歪んで気持ち悪く聞こえるが――――…驚きからか…そんなこと気にならなかった。
『――――なにが…神に祈りを…だよ』
重そうに死体を動かし…下から出てきたのは…
一人の――――少年だった。
白い服を着て…死体の中から出てきた少年の目は座っていたが……血色の薄い…薄茶色の瞳だった。
『やっと――――終わったか…毒飲むのに――――神にどんだけ祈るんだよ馬鹿馬鹿しい…』
死体の真ん中に立つ少年は体についた誇りを手で払うと…中央で倒れている教祖っぽい男性に近づき…口から泡を吹き白目を向いている顔を覗きこむ。
