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🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️

第13章 再び眠れない


嘘だ――――…嘘だ…



あんなに寝ないようにしていたのに…なんで?



分からない――――分からない…



寝たくないと…強い意思を持っていたら…何日も寝なくても大丈夫だったのに!


何故か――――今の私は…油断するとすぐに寝てしまうらしい!



『ここ――――は?』



大きな広間――――?



キョロキョロと辺りを見渡し…ヒュッと息を飲んだ。



立派な生け花があり――――…


その前で…倒れている――――――――一人の…着物姿の男性…



ドキドキが止まらない…。



立派なシンメトリーの生け花…


大きな大きな…躍動感のある生け花…。



でも、その中には――――繊細で微かなズレすらも許されないような…


均等のとれた…見事な生け花…



だけど――――…



繊細なゆえに…



一ミリの狂いも許されなさそうな…



恐ろしい――――…



集合体のようにも見えた。




『――――貴方の…生け花は…ゴミです…』



巨大なシンメトリーの生け花の前で倒れている男性に…一人の男性がそう呟いている…



その男性の手には……



黒く煤汚れた――――――――花鋏(はなばさみ)が握られていた。




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