
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第15章 彼女の消えた日
しかし、やっぱり美希さんは「分からないけど…気持ちが悪い」と言って…その絵はがきも手に取らなかった。
こうも美希さんの「気持ちが悪い」が続くと…こちらも不安になるもので――――…
俺は再度、絵はがきの記憶を読み取ることにした。
何かしらの――――…記憶が見られれば…
と、寝室に入り…
絵はがきの触れ――――…念じる。
「ちょっとでもいい――――見せろ!」
俺は目を閉じ――――…少しでも引っ掛かる記憶を探した。
――――――――…
真っ黒…?
いや…違う……
少しチラッつく…光に……俺は集中する。
――――記憶…か?
黒くて…横に広がる光の中に……人影が――――…
あ……もしかして葉書の記憶じゃなくて…
これって――――ボールペンのインクの記憶か?
横にひろがる…黒い線――――…
未來ちゃんが書いている風景が見られればそれでいい。
が――――…
ボールペンのインクの記憶は…とんでもないものを見ていた。
――――黒羽…葉(くろば よう)?
インクが見上げていた人影は…
上田 四葉(うえだ よつば)改め…黒羽 葉となり…見た目の性別が変わった…彼女だった。
