テキストサイズ

🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️

第15章 彼女の消えた日


家族であって――――もう、家族じゃない…


俺はそんな未來ちゃんの気持ちが痛いほど分かる…。


俺の家族だって――――似たようなもんだ…



「そんな…相手がこの絵はがきを?インクの記憶は…どんなのだった?」


「インクが紙に付着した視線だと思うんだけど――――見上げているんだ…そこでボールペンを持った黒羽が写りこんで…」


「状況から見て――――…黒羽がこの絵はがきを書いているって…事?」


「多分――――でも、この字体…未來ちゃんのですよね?」


俺がちょと癖のある、未來ちゃんの字だと分かる一文字を指した。


岳さんはその字を見て――――「俺も…そう…思った」と、首肯く。


可愛い丸くて癖のある…「お」の文字である。


丸の大きさ、点の位置…


早く書こうが丁寧に書こうが…この「お」の字は癖が強めに出るのだ。


でも、そんなの抜きで「この葉書は気持ち悪い」と、いい避けていた美希さんの力はスゴいと思う!



ストーリーメニュー

TOPTOPへ