
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第18章 静かな憎悪が積もる…
祖父の生け花を見て――――…
何故か…
兄に無性に会いたくなった――――…
なぜ…
両親は兄を嫌うのか…
なぜ…
兄は我が家を追い出されなくてはいけないかったのか…
なぜ…
兄の代わりに俺が跡継ぎにならなくてはいけなかったのか…
まだ、賑やかな会場に背を向け――――…廊下のソファに腰をおろす。
久しぶりの着物…
帯が苦しいのか――――…いや…
寝不足で考えがまとまらないだけだ…
兄さん――――…
ここで…あの大胆な生け花を披露するべきなのは…
兄さんだったんじゃないだろうか?
「――――あれ?こんにちは…えっと…松原先生?」
うなだれていると…声をかけられハッと我に返る。
――――しまった…こんな姿…門下の者に見られたら足元をすくわれる。
「あっ――――はい?」
表情を作り――――顔をあげると…
そこには、怪しげな宗教が元にあると言う…
自然エネルギー研究所の所長(教祖)の本明 光立(ほんみょう こうりつ)が立っていた。
