
🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第19章 女神の覚醒
――――事故死か…
私は野次馬と一緒にアパートを見上げていると…
隣の会話が耳に入ってきた。
『3日前から異臭がしていたって…あの時点で何かしらの対処をしていたら…ここまでひどくはなってなかったらしいわよ?』
『異臭がしても……何の匂いか分からなかったら…私もスルーしちゃうかも…』
――――確かに…
噎せ返るほどの異臭だったら危機感を覚えて大家なり警察なりに相談しただろう。
だが、微量づつの放出で鼻が慣れていってしまっていたら…?
花粉の時期だ――――住人が鼻づまりで…気がつくのに時間がかかったら?
――――3日前…
『この夢は…何日?』
ふと、口からそんなことがポロリと出た。
『――――〇月〇日だよ』
――――え?
私は振り替える!
夢の中ではただひたすら傍観者の私の問いに…誰かが答えたのだ。
――――!?
振り替える…が、そこには…誰もいない!
いや――――厳密には野次馬がいる…が、私とは視線が会わない…
だって…私は夢の中では存在しない…幽霊みたいな存在だから…。
なのに――――…
『――――ここは…どこ?私のマンションから近い?』
『――――〇〇〇区の▲▲アパート、マンションから2キロぐらい離れた場所だよ』
――――えっ?
またもや、質問に対してちゃんと答えが返ってきた。
やっぱり…後ろに誰かいるのか…私は何度も後ろを振り替える。
が――――…
何もない…誰もいない…
