🕯️🕯️悪夢の神様2🕯️🕯️
第28章 あの日――――ガーベラと共に…
もっと!もっと――――…
抱きしめていたかったが…未來ちゃんが、俺の腕の中でグッタリし初めて焦った!
「ちよっ、いくら客がいないからって!奥へ行こう――――ね?ほら、」
鶴子さんが俺たちの状態を見て苦笑いしながら奥へ行くよう促す。
「懐かしいなぁ…ほら、スタッフルームに入れ」
店長も困ったように笑いながら奥の扉を開けてくれる。
そこには、スタッフのロッカーとテーブル、ソファが置いてあり――――…二年前と変わっておらずホッとする。
「たまたま、今日の遅番俺と鶴子さんだけでさぁ~…未來ちゃんを知らないバイトだったら通報されてたな!ハハハ!」
「マジで、助かりました――――あざっす!」
俺は、鶴子さんと店長に頭を下げると抱きしめた未來ちゃんを見つめる。
「未來ちゃん……会いたかった――――…」
「うっ、うっ、わっ私も――――でも、これまずは…これを触って?」
そう言うと、未來ちゃんはソファの上に置いてあった花束を俺に握らせた――――…
と――――次の瞬間!
パリンっ!と、記憶の薄皮が砕けて消える感覚がした!
「――――へ?え?なんだ…これ…」
「やっぱり…やっぱり………皇輝さんもだったんだ……」
未來ちゃんが俺の胸に顔を埋め再び泣き始めた。
その間にも――――俺の記憶はハッキリとクリアになり…
――――なんか、理解した。