ペニクリを愛して
第1章 初体験
しばらくすると
その先輩から今からそっちへ向かうと
LINEが来た。
半時間もせぬ内に
その先輩がハンバーガーショップに現れた。
「翔太、この子?
紹介してくれるって言うのは?」
望月直美と名乗ったその女性は
陸上部らしく日に焼けた笑顔を私にくれた。
笑顔なんだけど、
その目は笑ってなかった。
値踏みするように
僕の顔を繁々と眺めた。
「京平です。よろしくお願いします」
「かわいいじゃん。
ありがとう翔太、あんたはもういいわ」
追い出されるように
翔太は席を立ちながら
「先輩、
次は俺に誰かを紹介して下さいよ。
たのみますよ」
と捨て台詞を吐いて出ていった。
残された僕は気まずくなって
無口になってしまいました。
「で、これからどうする?」
沈黙を破ったのは先輩からだった。
「どうすると言われても…」
こういうのは初めてだったので
僕は戸惑ってしまいました。
「うちにおいでよ。
うちは共働きで誰もいないからさ~」
断る理由もないので
僕は先輩に連れられて
お宅を訪問する事となりました。