白い飛沫(しぶき) ~初恋物語~
第2章 射精
「ひーっ、ひーっ、腹いてえ・・・」
見れば、涙まで流してやがる。
一体どうしたっていうんだ。
人の真剣な悩みを、
笑い飛ばしやがって・・・。
「はぁー、はぁー、あー苦しかった」
「なんだよ!
人が真剣に悩んでるってのに!
笑う事ないじゃないか!」
「悩み?バカかお前。
いいか、よく聞けよ、
そりゃ精通ってやつだ」
せいつう?
「精子がやっと出始めたんだよ。
おめでとう!これで大人の仲間入りだ」
「精子?大人の仲間入り?
僕まだ毛も生えてないんだけど」
「毛?そんなのは後でもいいんだ。
いいか、精子がでたってことは、
お前には赤ちゃんを作れる資格が
できたんだよ!」
こいつ、何、言ってんだ?
さっぱりわかんねえよ。
僕は男だぞ。
赤ちゃんなんかできるかってんだ。
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