神の口笛
第8章 8
ベッドに横になり、しばし見つめ合う。
グレイがキスをしようとすると、エマが突然言った。
「私は毛が薄いからまだ子供だって言われた」
「なんだ急に。…そういう体質なだけだ、気にすることじゃない。」
「グレイは毛が生えてる?」
「そりゃあな。男で薄い奴は滅多にいない。」
「見せて」
「…だめだ。」
「むぅ。」
膨れるエマに口づけ、小さな舌を喰んだ。
幾度となく繰り返したキス。
エマもすっかり慣れ、二つの舌は互いを慈しむように絡む。
「ねえクリトリスってなに?」
「また変なこと吹き込まれたな。」
「知りたい」
グレイはエマの瞳の奥を見据え、しばし黙った。
「……。本当に知りたければ、脱がしても泣くなよ。」
「なっ…泣かないよ!」
グレイはそっとエマのズボンをおろし、下着も取り去った。
エマに泣くような素振りはなく、拒む事も…声を発する事もなかった。
少しだけ不安そうな彼女の両膝をひろげると、確かに色素の薄い恥毛が見える。
こんなところを人に見せるなんて、一体どうなってしまうのだろう。自分たちは今なにをしているのだろう…。
そうエマは緊張していたが、グレイも相当に動悸がしていた。気が狂ってしまいそうだ。
指先で控えめな恥毛を分ける。
見るだけで罪に問われそうなほど、無垢で美しい秘部があらわになった…―――
「…ここだ。」
グレイがエマのクリトリスを優しく口に含んだ。
「んっ…!んやぁぁんっ!」
突然の激しい快感に、エマは腰をのけぞらせた。
「まってグレイっ…ああっ…!」
一番敏感なところを、甘く甘くころがされる感覚。
口の端からは涎が垂れ、背筋の硬直が止まらない。
ちっとも待ってくれないグレイの舌がいやらしく滑り、時折吸い付いた。
「やぁんっ…だ…めえっ…イッ…ちゃうよぉぉ…っ…」
頭が真っ白になる…―――
秘部が何度も痙攣し、奥歯が痺れた。
乳房を愛撫された時とはあきらかに違う、大きな波だった。