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片恋は右隣

第3章 ちょっと先走りすぎじゃないですか


背中の手がゆるみ、左胸に向かって伸び、彼の手のひらに重みが移る。
どの指かは分からなかったけど、その中のどれかがわたしの胸先を捉えた。

「っあ……」

「持って、これ」

ぐいとたくし上げられたTシャツの裾を任される。
えっ、と思う間もなかった。
倉沢さんがあらわなわたしの上半身をじっと凝視する。

「よく見せて」

はだけた衣服を躊躇いがちに上にずらす。
自ら彼に見せ付けてるようで恥ずかしかった。

昨晩はまじまじ見られる余裕なんてなかったな。
ついでにそうも思い付き、顔が熱くなった。

「これ好きにしていい?」

「だ、だめ」

「そう? 気持ちいいと思うよ」

答える前に彼の舌が伸びる。
胸先を捕まえて、口に含まれる。
それを逃さないよう、彼がわたしの膨らみに沿って大きな片手のひらを添えた。

「はあっん……あっ····うっ」

ジンと広がる性的な刺激に小さく喘ぎを漏らす。
ちゅくちゅく音を立て、片方の全部が倉沢さんのものになった。

「色っぽい形なったね」

つんと尖った先を口内で舐めたり舌で転がされ。
かと思うと、周囲の肌をやんわり噛んだりする彼を見詰めた。

彫りの深い骨格に沿った眉。
伏せられた目の、なだらかな稜線。
そんなものに見蕩れた。

鼻先を肌に埋めわたしに集中してる。
そのさまに、ザワッと肌が泡立った。

「三上さん、おっぱい弄られるの好きでしょ·····」

彼が口を離すと、重力に従い、やや下向きになってる胸が揺れる。
薄茶色の先に円を描くように舌先をからめ、時おりすぼめた唇で吸う。


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