片恋は右隣
第3章 ちょっと先走りすぎじゃないですか
「あっ……あっ」
彼が色んなところで色んなことをするから、
チクチク快感を刺されたり
キュンと切なくなったり
鋭敏に肌が焼かれたり
そのたびに支えられていた自分の腰が忙しなく揺れた。
脇の方から腰へと柔らかな口の感触が下がっていく。
それがまた胸元にあがってきたときに、肌を挟まれるようなきつい感覚がした。
「……跡、つけちゃ···ダメです」
「…………」
図星だったようで、若干きまりが悪そうに倉沢さんが目を逸らす。
そんななにか、悪いことを見つかった時の子どもみたいな彼にくすくす笑いながら、わたしがその間に息を整えた。
「っやっ…だめ」
一応に履いてた部屋着のショートパンツを彼が下げようとしてきたので、思わずそれを拒んだ。
倉沢さんが「どうしたの?」とでも言いたげにわたしを見上げてきて、微妙に顔を逸らし「明るいから」と伝えた。
「昨晩も明るかったけど……おれも脱いだらい?」
「いや」
だって今晩はほぼ素面だし。
倉沢さんも落ち着いてるし。
「ダメどころが分かんないなあ。 おれは明るい方がいいんだから、三上さんが電気消して」
それなら明かりを消そうとわたしが立ち上がる。
するといきなり下着ごと、ズルッとショートパンツを脱がされた。
「えっ! きゃっ」
両脚に彼の腕が回る。
コケそうになって前のめりになり、わたしが慌てて目の前のベッドに手をついた。
「な……っやっあっ?」
足の間にヌルリと湿った感触。
生暖かなものが秘裂をぐぐ、と割ってくる。