片恋は右隣
第3章 ちょっと先走りすぎじゃないですか
鋭い感覚のすぐあとに、その部分に顔を埋めてる彼にびっくりした。
「えっ……えっ、まっ……待って」
「美味し。 頑張って立ってて」
「そんっ……なっあン、あっあ」
音を立てながら強めに責められて、早々に自分の膝が落ちそうになった。
襞の内側から花芯にかけ、下から上に舌が這う。
愛液でぬめらないようにか、滑らかな舌は押し付けるみたいに移動する。
女性の体の一番敏感な部分。
それに相応しく彼の舌での愛撫はとても丁寧だ。
繊細なその動きに、羞恥よりも快感を含めた刺激が勝った。
もう大きな声が出そう。
堪えようと人差し指の付け根に歯を立てる。
それでも気持ちよさが滲んでしまう声の合間に、制止の言葉を口にした。
「やっ……ダメ、ですっ……はあっ、あっん」
「美優のクリ、顔出してる」
小さな声でそんな風に言われた。
そのすぐあとに、舌先で花芯を左右に弾かれる。
かあっと自分の顔が熱くなる。
「や……っめ! そこ……っ」
突然襲ってきた高まりの理由はいきなりの名前呼びのせいなのか。
その部分に直接与えられた愛撫のせいなのか。
引こうとする腰を彼は離さない。
「あっあっ……待っ……もう……あんんっ」
コロコロ柔らかく転がされ、数回軽く吸われるのを繰り返し、最後はそれを合わせたのかなにか。
そこから足先まで突き抜けるような痺れに息を呑んでわたしが絶頂に包まれた。