片恋は右隣
第3章 ちょっと先走りすぎじゃないですか
「あうっふああ……ぁ」
がくがく痙攣を繰り返すわたしのお尻と膝を支え、彼がそこから口を離した。
「……頑張ったね」
「へ……う、うん……?」
それがなんのことか忘れてて、ただはあ、と惚けて息を吐く。
そんなわたしに倉沢さんが手を伸ばした。
耳の横辺りの髪をくすぐるみたいに撫でてくれた。
その感触が気持ちよく、少しの間目を細める。
「も少し頑張れる?」
「う、ん」
彼が座ったままわたしを跨らせようとしたので、そういう体位なのだと思った。
半ズボンを彼が下にずらすとビン、って感じで真っ直ぐな彼が、先を揺らし姿をあらわす。
少し赤みがかって勃立した肉棒を目にし、わたしはなぜだかこくりと唾を呑んだ。
「ちょっと待って」
自分のバッグを引き寄せ彼が探ってるのは避妊具だろうか。
その間中、じっとそこに視線を注いでいたわたしと倉沢さんの目が合う。
「ん? 付けたいの? ゴム」
「うん。 口でいい?」
「え……そうなの?」
ちょっとびっくりした顔をした彼から避妊具を受け取り、封を外した。
それを取り出そうとして、でも、なんでだろう。
倉沢さんのを無性に食べたくなった。
それで身を屈ませ彼の先っぽをぱく、と口に含む。
「わっ?」
突然そうされて彼が驚いたのか腰が浮いて、ズプンと半ばまで口に入る。
「んぐっ」
「あ、ゴメン。 だ、大丈夫?」
焦って体を引こうとするけど、わたしは首を左右に振りそれを離さなかった。
硬くて脈が浮いてる感触が下唇にあたる。
今まで自ら進んでフェラチオをしたことはなかった。
けれども倉沢さんのこれはすごく美味しそうにみえたから。