テキストサイズ

片恋は右隣

第5章 わたしを愛してくれるんですか



「……またいきそう? 入口も奥もヒクヒクしてるの分かる」

「き、そ」

挿入の浅い所で止まり、せりあがってきていた感覚を急に奪われたので、思わず目を開けた。
摩擦の余韻だけが残り、止まない熱で膣の奥がずきずき疼く。

「や…めな」

「聞こえない。 これが欲しいんならちゃんと言いなよ」

見下ろすと、ぬめった先端がわたしの入口を遊ぶように愛液を塗り付けていた。
割れ目をもどかしく探り、濡れて光る長く卑猥な肉竿に唾を呑んだ。

寂しさを訴える自分の内部が空しくからっぽの収縮をくり返し、昂ぶりを求めて探しまわる。

「欲しいっから、お、奥……さっきの、して」

「出すけどいい?」

優しくそう囁かれ咄嗟に欲望が口をついて出た。

「い、いいっ……よ。 早く欲し……中、つら」

「……やっと素直になった。 美優はエッチだから、こないだみたいに上手にいけるよね」

彼が満足げに呟き、ゆっくりとわたしの膝を落としてく。
窮屈に下から押し込まれて、ため息混じりの嗚咽に似た声が口からこぼれる。

「あっああっ……気持ち」

気持ちいい。
体から力が抜け、隙間なく満たされる多幸感に酔う。
同時に、体内のこれを失いたくないという原始的な欲求が湧いてくる。
温かな腕も胸も、普段よりも抑えた声も、逆に豊かな表情も。

それらがいますべて自分のものなのだと思うと堪らなくなった。
そんな心の動きとあいまって子宮が悦びでいっぱいになる。

膣奥をやわやわと圧しては広げて。
早々に限界をにじませ、啼き声にも似たよがりが喉から押し出される。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ