片恋は右隣
第5章 わたしを愛してくれるんですか
「んあ、もう…いっ、くっ…いっちゃっ……あっ、あ…っ」
「ほらここでしょ? 美優のいいとこ」
くり返し襲う弛緩と緊張の幅は狭く長くと官能を伝えて、わたしの体が震え続ける。
凹凸がこまやかに抉りながらピッタリと絡まり、段々とそれが激しくなる。
「ん、うンんっ……そこっ! あうっ、すごっい!」
「でも、こんなことするのはおれ以外はダメなんだよ。 ……分かった?」
そんなこと言われなくっても、わたしにそれ以外は考えられない。
「わ、わかっ……んうっ! くら……さんが····いいっ、から……ああっすきっ!」
夢中で求めるわたしに応える彼がどんな様子で言ったのか。
「そうやってまた煽る」
体を合わせるほどに深くなる享楽に没頭し始める。
ぶちゅぶちゅと混ざり、ぐちぐち結合部が合わさてこすれ合う音が交互に、または同時に耳に届いた。
「あっあっ…! だめっっ! …もうダメえっ…んあ────…」
今までどこか抑え気味だった倉沢さんの吐息が荒くなり、交歓の悦びにおもむくまま求め合う。
「んっ…も、こっちも…いきそ。 …っは…あ、いくっ」
「っあ…っああん……いっ…」
直前でぐうっと膨らんだ熱が抜かれ、わたしはそれを期待してたのか。
彼の手のひらで握られた性器の先から白濁がこぼれ落ちる。
それが床やスカートを汚すさまを、ほんの少しの寂しさをまじえて見詰めていた。