鬼の姦淫
第3章 鬼神との誓約
「抜い、て……くださ…っ」
「まさか未通女が自ら男の上に乗るなんて話は聞いたことがない。 愛の言葉を囁こうが、行為で与える苦痛は同じもの。 他方で、女にとっては痛みと快楽は似るようだ。 わたしのような者にとってはその感覚は分からんが」
まるでこちらの状態などお構いなしに静かに関係ないことを話し続ける、そんな内容など私の頭には入ってこなかった。
こうされて、暴れることなんて出来ないのだと思い知らされる。
単純に『この先』が怖いからだ。
私の視線の先に先ほどの刃物が床に落ちていた。
彼が人だったならば、私はあれを手に取ったのだろうか────愛理もこんな思いをしたのだろうか。
浅い息をくり返しながら、そんなことを考えた。
「そんなに硬く強張られては、せっかくの馳走が台無しだ。 どれ」
彼が私の腰を両手で捕まえ、お尻の部分を今度は自分の腿の上に乗せる。
「うっ!···あ、っう······く、苦し···」
その際に反り返った男性器に内側の上の粘膜が引きつれ、グリっと壁が抉られた。
「も、いや…や、やめ······て···」
「どうしても止めて欲しければ、お前がそうしろ」
そう言ってゆっくりと引き抜いてきたので、そこから逃れようと肘に力を入れた。
それでもしっかりと腰をつかまれていたため、支えようとする足先が床を滑っただけだった。
完全に性器を抜かれ、なにも抵抗がなくなった内部がジンとして、ほっとしたのもつかの間。
また同じ速さで入ってくる。
「……っんう……ぅ」
なんどかそれをくり返され、拳を握って耐えていたけれど、挿入のたびに体ごと押し込まれるような感覚がなくなっていることに気付いた。
彼がことさらゆったり自分の膣道を往復しているせいで、ゴツゴツした太いその存在がくっきりと鮮明になってくる。